先日購入し、読み終えました。符号化文字集合はJISX0208, JISX0213を中心に、文字符号化方式はShift_JIS, EUC-JP, UTF-8を中心として、濃密にかつコンパクトにまとめられています。またプログラミング言語における実装例としてJavaとRuby1.8/1.9を代表例として取り上げ、内部処理についても紹介されています。波線(WAVE DASH)や0x5C問題など、実際のシステム開発で突き当たる問題についてもその原理から解説されており、2010年現在、文字コードを学ぶにあたり「手許に置いておきたいお得な一冊」です。
EBCDICなどメインフレーム系の世界については取り上げられていない点だけ注意してください。
技術評論社サイト:
ところで「プログラマのための文字コード技術入門」はコンパクトに纏められている分、濃密です。
もう少しじっくり・ゆっくり・ねっとりと、実際にテキストエディタで文字コードを変換したり16進ダンプを覗いたりして詳しく追ってみたい方は「文字コード超研究」はいかがでしょうか?
「文字コード超研究」はページ数は多めですが、テキストファイルとそれ以外のバイナリファイルの違いなど初心者レベルの解説から始まり、実際にテキストエディタで文字コードを変換したり、Perlを使って16進データと戯れたりしてじっくりと学ぶことが出来ます。
「プログラマのための~」はコンパクトかつ実際のシステム開発で突き当たる問題まで解説されていますが、その分若干駆け足気味です。
「文字コード超研究」は初心者レベルを想定し、手を動かしながら、かなり丁寧に解説が進みます。その分ボリュームがあって読むのに時間が取られますし、プログラミング言語における実装例やシステム開発で突き当たる諸問題については取り上げられていません。
一長一短ですので、両方揃えられればベストだと思います。