「やさしいEmacs-Lisp講座」をさっくりと読み終えた。
これを最初に読んでいれば、Emacsを嫌いにならずに済んでいたと思う程の良書。
簡潔かつ明快に、Emacs-Lispの書き方のエッセンス、ポイント、基本的な概念を流れるようにスマートにコンパクトに学べる。
特に嬉しいのは、マニュアルやInfoだけでは分からない関数や構文の「つなげ方」を示してくれている点。
例えば"while"の説明では、「C言語のforやwhileのような繰り返しを行う時は~」で
(let ((i ?a)) (while (<= i ?z) (insert i) (setq i (1+ i))))
のような実践的なパターンを示してくれている。
個々の関数一つ一つの使い方を知るだけでは学べない、"Emacs-Lispならではの「お作法・パターン」"が随所に散りばめられており、ページ数に対する内容の濃さ・読みやすさは格別のものがある。
"Emacs-Lisp"というLisp言語の方言を解説してくれているのみならず、「Emacsというプラットフォーム」におけるEmacs-Lispの書き方のコツ・要点までを実にスマートに明快に示してくれている点が素晴らしい。
もしEmacsのカスタマイズ目的でEmacs-Lispの学習を始め、ASCIIやオライリーの分厚いEmacs(-Lisp)マニュアルに辟易しているのであれば、まずはこちらの一読をお奨めしたい。「なんだ、Emacs-Lispってこんなにコンパクトに学べるものだったんだ。」と目から鱗になるだろう。
Emacs-Lispを好きになりたい人全てにお奨め出来る、ピカイチの良著。
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