３．Ceta の各種設定

　このセクションでは「２．コンパイラのインストール」でインストールした「LSIC-86」「Borland C++ Compiler」を Ceta の「コマンド」メニューへ登録する方法について説明します。
　Ceta はあくまでも「汎用」であり、コンパイルを「支援」するソフトに過ぎません。特定のコンパイラに依存しない代わりに、個々のコンパイラの設定をユーザー自身が調べ、責任を持って設定する必要があることを忘れないで下さい。このセクションでコンパイラの登録、設定の基本を学んで頂きたいと思います。
３－１Ａ．LSIC-86のコマンドメニューへの登録
３－２Ａ．LSIC-86のヘルプ（マニュアルファイル）の登録
３－１Ｂ．Borland C++ Compilerのコマンドメニューへの登録
３－２Ｂ．Borland C++ Compilerのヘルプの登録
３－３．コンパイラのオプションを設定するには。

３－１Ａ．LSIC-86のコマンドメニューへの登録

　では、いよいよ「Ceta」を起動して下さい。
　LSIC-86は２－１Ａ、２－２Ａの例で示したように「c:\lsic330c」にインストールされているものとします。まず、「コマンド」メニューから「コマンドの設定」をクリックして下さい。下のようなダイアログボックスが表示されます。

　dummy 設定を「削除」ボタンで削除した後、「新規登録」ボタンをクリックして下さい。「新しいコマンドラインの登録」ダイアログボックスが表示されます。ここで、新しいコンパイラやプログラムの設定を行います。
　下にLSIC-86の設定例を示します。今回はc:\lsic330cにインストールしたので環境変数にPATH=c:\lsic330c\binが設定されていることに注意して下さい。
　また、「結果のファイル出力」チェックボックスはコンパイラを登録する場合必ずチェックして下さい。コンパイルメッセージが、「コンパイルメッセージ表示エリア」に表示されます。逆にコンパイラとして使用しないコマンドライン（インターネットエクスプローラなど）を指定するときはチェックを外して下さい。コマンドの起動中、パソコンがフリーズする可能性があります。
　なお、フォルダの設定の際はDOS8.3形式のファイル名について(LSIC-86) を必ず参照して下さい。

LSIC-86をc:\lsic330cにインストールしたときの設定例

　以上までで「新しいコマンドラインの登録」ダイアログボックスに必要な設定は指定し終えました。「OK」ボタンをクリックするとダイアログボックスが閉じられ、下のように「コマンドの設定」ダイアログボックスが開かれます。もし設定に不満が有れば、このダイアログボックス上でも変更が可能です。
　設定に不満がなければ、「設定ファイルへ書き込み」ボタンをクリックして下さい。異常がなければ設定ファイル(cmdline.ini)への書き込み完了とCeta の再起動を促すメッセージが表示され、ダイアログボックスが閉じられます。メッセージボックスの「OK」ボタンをクリックし、Ceta を再起動して下さい。「コマンド」メニューに「LSIC86」が新たに加わっているはずです。

３－２Ａ．LSIC-86のヘルプ（マニュアルファイル）の登録

　LSIC-86には単純テキストファイルの「lsic86.man」ファイルが付属しています。コンパイラのオプションや、勉強が進むに連れて必要になって来るであろう、コンパイラの詳細な仕様が書かれているので「ヘルプ」メニューに登録しておきます。
　「ヘルプ」メニューから「ヘルプの設定」をクリックして下さい。下のような「ヘルプの設定ダイアログボックスが表示されます。dummy 設定を「削除」ボタンで削除した後、「新規登録」ボタンをクリックして下さい。

　新しいヘルプの登録ダイアログボックスが開きます。ここでヘルプの設定を行います。下にlsic86.manの設定例を示します。今回の例ではLSIC-86のインストールフォルダは c:\lsic330cでした。
LSIC-86のインストールフォルダがc:\lsic330cの時の設定例

　設定が良ければ「OK」ボタンをクリックして下さい。下のように仮登録されます。この段階でも修正が可能です。設定に不満がなければ「設定ファイルへ書き込み」ボタンをクリックして下さい。異常がなければ設定ファイル(helpmenu.ini)への書き込み完了とCeta の再起動を促すメッセージが表示され、ダイアログボックスが閉じられます。メッセージボックスの「OK」ボタンをクリックし、Ceta を再起動して下さい。「ヘルプ」メニューに「LSIC86MAN」が追加され、クリックすると専用のビューアが起動します。

　お疲れさまでした。以上でLSIC-86のコンパイラ、ヘルプの登録は完了です。設定完了まで後少しです。４－１Ａ．LSIC-86の確認へお進みいただき、実際にサンプルファイルをコンパイルしてみて異常がないかどうか確認します。

３－１Ｂ．Borland C++ Compilerのコマンドメニューへの登録

　では、いよいよ「Ceta」を起動して下さい。
　Borland C++ Compiler は２－１Ｂ、２－２Ｂの例で示したように「c:\borland\bcc55」にインストールされているものとします。まず、「コマンド」メニューから「コマンドの設定」をクリックして下さい。下のようなダイアログボックスが表示されます。

　dummy 設定を「削除」ボタンで削除した後、「新規登録」ボタンをクリックして下さい。「新しいコマンドラインの登録」ダイアログボックスが表示されます。ここで、新しいコンパイラやプログラムの設定を行います。
　下にBorland C++ Compilerの設定例を示します。今回はc:\borland\bcc55にインストールしたので環境変数にPATH="c:\borland\bcc55bin"が設定されていることに注意して下さい(LSIC-86と異なりWindowsロングファイルネームが普通に使えます。" "や、複数指定の「;」も利用できます）。
　また、「結果のファイル出力」チェックボックスはコンパイラを登録する場合必ずチェックして下さい。コンパイルメッセージが、「コンパイルメッセージ表示エリア」に表示されます。逆にコンパイラとして使用しないコマンドライン（インターネットエクスプローラなど）を指定するときはチェックを外して下さい。コマンドの起動中、パソコンがフリーズする可能性があります。

Borland C++ Compilerをc:\borland\bcc55cにインストールしたときの設定例

　以上までで「新しいコマンドラインの登録」ダイアログボックスに必要な設定は指定し終えました。「OK」ボタンをクリックするとダイアログボックスが閉じられ、下のように「コマンドの設定」ダイアログボックスが開かれます。もし設定に不満が有れば、このダイアログボックス上でも変更が可能です。
　設定に不満がなければ、「設定ファイルへ書き込み」ボタンをクリックして下さい。異常がなければ設定ファイル(cmdline.ini)への書き込み完了とCeta の再起動を促すメッセージが表示され、ダイアログボックスが閉じられます。メッセージボックスの「OK」ボタンをクリックし、Ceta を再起動して下さい。「コマンド」メニューに「BCC32(for DOS)」が新たに加わっているはずです。

３－２Ｂ．Borland C++ Compilerのヘルプの登録

　Borland C++ Compilerにはコンパイラやリンカ、その他のツールの詳細なオプションが解説された「bcb5tool.hlp」が付属しています。高度な設定のコンパイルやWindowsプログラムの作成、複数ファイルのリンクなど学習が進むと必要になる情報が含まれているので、ぜひ「ヘルプ」メニューに登録しておきましょう。
　「ヘルプ」メニューから「ヘルプの設定」をクリックして下さい。下のような「ヘルプの設定ダイアログボックスが表示されます。dummy 設定を「削除」ボタンで削除した後、「新規登録」ボタンをクリックして下さい。

　新しいヘルプの登録ダイアログボックスが開きます。ここでヘルプの設定を行います。下にbcb5tool.hlpの設定例を示します。bcb5tool.hlpはインストールフォルダ（今回の例ではc:\borland\bcc55）の中のHelpフォルダの中にあります。
Borland C++ Compilerのインストールフォルダがc:\borland\bcc55の時の設定例

　お疲れさまでした。以上でBorland C++ Compilerのコンパイラ、ヘルプの登録は完了です。設定完了まで後少しです。４－１Ｂ．Borland C++ Compilerの確認へお進みいただき、実際にサンプルファイルをコンパイルしてみて異常がないかどうか確認します。

３－３．コンパイラのオプションを設定するには。

　コンパイラのオプションを設定するには、「コマンドの設定」ダイアログボックスの「コマンドライン」編集エリアで設定します。多くのコンパイラではコンパイルコマンドの後に半角スペースを一つ空け、オプションを設定します。
＜例その壱＞・・・LSIC-86でアセンブラソースコードを生成する。
c:\yourlsic\bin\lcc.exe -S
＜例その弐＞・・・Borland C++ CompilerでWindows(純WIN32API)プログラムを作成する。
c:\your_bcc_directory\bin\bcc32.exe -W
＜例その参＞・・・Borland C++ Compilerで実行ファイルなどの出力ディレクトリを指定する。
c:\your_bcc_directory\bin\bcc32.exe -n"c:\your_folder\your_output_dir"
＜例その四＞・・・例その弐と例その参を併用する。
c:\your_bcc_directory\bin\bcc32.exe -W -n"c:\your_folder\your_output_dir"

４．コンパイル動作の確認へ進む