bashでのシェルスクリプトの情報源:
"PS1"等のプロンプトに使えるエスケープシーケンスも、上記manページ中に解説があります。
他、/etc/rc.d/ 以下の各種サービス起動スクリプトが参考になります。
以下は実際にシェルスクリプトを書いていた時のTipsです。
・"&&"の例 : /foo/bar が存在すれば、$HOME/bin/baz を実行。
[ -f /foo/bar ] && $HOME/bin/baz
・"||"の例 : /foo/bar が存在 ''しなければ''、$HOME/bin/baz を実行。
[ -f /hoge/bohe ] || $HOME/bin/uhyou
多くのプログラミング言語もそうですが、or演算の場合、先にtrue評価の式があると、後ろの式は評価されなくなります。bashの "&&", "||" でも同様の動きになります。
・execの注意点 : execシェルコマンドはプロセスを置き換えてしまいます。つまりexecが実行されたらそれ以降のシェルスクリプトは実行されません(=復帰しません)。各種スクリプトで "&&", "||" と共に exec コマンドも頻出しますが、この点を読み違え無いよう注意が必要です。
便利なワイルドカード、*ですが、使用上の注意点もあります。
たとえば、rhostsファイルのあるディレクトリで
$ find /etc -name r*
として、「rで始まるファイルを/etcから探そう」としても、r* が rhosts に展開されてしまい、
$ find /etc -name rhosts
が実行されてしまいます。
これを避けるには、メタ文字展開の抑制を使います。
$ find /etc -name "r*"
メタ文字とは関係が薄いですが、コマンド履歴を呼び出す "!!", "!N" をバッククォートで囲むと、中のコマンドが実行された結果に展開されます。
trap 組み込みコマンドを使うと、シェルスクリプトでシグナルハンドラを使うことが出来ます。
trap コマンド シグナル名(or 番号)
シグナル名 or 番号は signal.h 定義のものになります。"kill -l"で調べることができます。
コマンドの部分は、シェルの内部コマンド、外部コマンドの両方とも可。
複数のコマンドを指定するには「;」で区切り、コマンド全体を""で囲みます。
特定のシグナルを無視するには、コマンドを空文字列にします。
trap "" シグナル番号
特定のシグナルを初期設定に戻すには、コマンドを省略します。
trap シグナル番号
whileループと組み合わせたサンプル :
#!/bin/sh echo "PID=$$" while true do trap "echo loop broken...; break" 1 trap "echo loop continues...; continue" 2 date sleep 3 done echo "Good Bye."
実行結果:
$ ./test.sh PID=1437 2003年 4月 18日 金曜日 00:57:18 JST # 別ターミナルより "kill -2 1437" loop continues... 2003年 4月 18日 金曜日 00:57:27 JST # 別ターミナルより "kill -1 1437" loop broken... Good Bye.
配列を頭から処理する shift コマンドは、特にコマンドライン引数の処理で良く使われます。
たまに問題になるのが、shiftコマンドだと一旦shiftされた引数が廃棄されてしまう点です。
これをevalコマンドを用いて回避するサンプルコードを作ってみました。
#!/bin/bash num=1 while [ $num -le $# ] ; do eval echo "Argument $num is " \$\{$num\} num=`expr $num + 1` done
evalは変数を展開しますので、
\$\{$num\}
の部分の
$num
がwhileループで回るnumに展開されます。つまり、例えば最初のループでは
echo "Argument 1 is " ${1}
が評価(つまり実行)されることになります。
実行例 :
$ sh foo.sh a b c d Argument 1 is a Argument 2 is b Argument 3 is c Argument 4 is d
a[0]=a a[1]=b a[2]=c
或いは
a=(a b c d) files=(`ls`)
参照するには ...
echo ${a[0]} echo ${files[3]} echo ${a[@]} # 全参照
${name:+value} # name変数が空白でなければ、valueが値となる。 ${name:-value} # name変数が空白であれば、valueが値となる。 ${name:=value} # name変数が空白であれば、name=valueとなる。 ${name:?value} # name変数が空白であれば、valueを標準エラー出力に流し、 スクリプトの実行を中止する。 ${name:start} # nameのstartバイト目から最後まで出力。 ${name:start:length} # nameのstartバイト目からlength文字分出力
case $x in y|m) flag="*" ;; n) flag=" " ;; esac
これだとy or mの時、が簡単に表現できる。
直前のコマンド実行
!!
"ls"で始まる直近のコマンド実行
!ls
直前に実行したコマンドライン中の"foo"を"bar"に置換して実行
!:s/foo/bar
直前のコマンドの最初の引数
vim foo.txt mv !^
直前のコマンドの最後の引数
hoge.sh a.txt b.txt c.txt rm !$
直前のコマンドの引数全て
hoge.sh a.txt b.txt c.txt rm !*
参考: