ELFフォーマットとリンカについて丁寧に解説された至高の一冊。 #amazon||> ||< - リンカ・ローダ実践開発テクニック (CQ出版社) -- http://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/38/38071.html - リンカ・ローダ実践開発テクニック (著者によるソースコード等サポートページ) -- http://www.saturn.dti.ne.jp/~hsakai/books/linker_book.html - 書籍『リンカ・ローダ実践開発テクニック』発売記念インタビュー|Tech Village (テックビレッジ) / CQ出版株式会社 -- http://www.kumikomi.net/archives/2010/08/post_28.php 特筆すべきは豊富なサンプルコードを通じて「手を動かして」学べる点。インタビューにもあるが、どうしても理論的な話で終わってしまいがちなリンカやELFフォーマットを、サンプルコードを自分でコンパイルし、binutilsのツールを使ってダンプし中身を確認していくことで理解を深めることが出来る。 ただ一点、惜しむらくはPLTとGOTについて第11章たった1つに押し込められた上、ページ数の都合か文章だけの説明に終わっており、概念レベルの図が無い点。PLTとGOTのぞんざいな扱いは"BINARY HACKS"や"DEBUG HACKS"にも見られ、"BINARY HACKS"ではそもそもPLT/GOTだけの解説トピックが存在せず、"DEBUG HACKS"でようやく"HACK #63"でデバッグと絡めて解説されているのみ。 この補填としては、下記ドキュメントに概要レベルで図入りの解説がある。 - IBM Linux at IBM | ELF 入門 -- http://www-06.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-002CB129 PLT/GOTについて若干の不満があるものの、全体としては実践的で分かりやすい内容なので、今まで断片的に学んできたELFとリンカの知識をまとめ直したい人も含めて広くオススメできる一冊です。