ある程度OSの中身やアセンブラ、CPUアーキテクチャ等の基礎知識を有する読者向けに、OSの役目や仕組みについてざっくりと総括したまとめ本。副題に「最新のLinuxカーネルを題材に読み解く組み込みシステム開発の常識」とあり、全9章の内、7~9章がLinuxカーネル2.6.8におけるデータ構造・メモリ・プロセス管理や起動処理について紹介されている。 #amazon||> ||< CQ出版社のサイト: - TECH I シリーズ Vol.26 オペレーティング・システム入門 -- http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/33/33371.htm 前半の1~5章はOSの基礎やOSが管理する対象について解説されているが、Linuxなど特定のOSに特化しておらず、マイコンや組み込みシステムも視野に入れた一般的な解説となっている。組み込みシステムなどでOSをスクラッチで作る必要がある場合などに、メモリ・プロセス管理のアイデアを拝借するネタ元として使えるだろう。 i386アーキテクチャ上のUNIXやWindows系OSしか知らない読者にとっても、性能・機能が限定された組み込み環境向けのアイデアに触れることで視野を広げることができる。